たまごが家に届くまで

「スーパー」などで売っている「パック入りたまご」が私たちの家庭に届くまでには「流通」の過程で「洗卵(たまごを洗うこと)」「サイズ分け」「パック詰め」などの工程を経ています。これらの主な工程をこなしているのが、「GPセンター」と呼ばれるところです。
 
 
「GPセンター」とは「鶏卵選別包装施設」のことで英語の「Gradingand Packaging Center」が語源です。「GPセンター」での「鶏卵選別ライン」の概略は以下のようになります。

スポンサーリンク



[1]原卵受入れ(養鶏場より)
[2]品質検査(人手で不良品を除去)
[3]給卵(選別ラインへ)
[4]洗卵・乾燥
[5]検卵(機械で不良品を除去)
[6]重量選別(GPマシン)
[7]パッキング(包装) ・ラべリング
[8]出荷(スーパーなどに運ぶ)

上記に示す通り、「養鶏場」から「GPセンター」に運ばれた「たまご」 (原卵)は「洗卵選別機」を通過した後に、「パック詰め」されて市場に出荷されるのが、一般的です。「洗卵選別機」 (GPマシン)とは「たまご」を洗った後、乾燥させて、1つ1つの重さを自動的に量ってサイズ別に選り分ける機械です。

洗卵の種類は?


現在、「養鶏場」または「GPセンター」で使われている「洗卵選別機」では搬入された「たまご」は、最初に「洗卵」されます。「洗卵」の方法は主に2種類あります。
 
 
①水洗式… 「水」を使ってブラッシングする方法
②ドライ式・・・「水」を使わず、「たまご」を乾燥状態のままでブラッシングする方法
 
 
がありますが、日本では① 「水洗式」の「洗卵」が普及しています。「卵選別包装施設の衛生管理要領」 (厚生省)では、「洗浄水」の温度は、「30℃」以上で、かつ「卵殻表面温度の±5℃」が最も望ましいとされています。
 
 
また、「洗浄水」には、「卵殻表面」(カラの表面)の「殺菌剤」として、「150ppm以上」の「次亜塩素酸ナトリウム溶液」または、これと同等以上の効果を有する殺菌剤を用いること、とされています。これによって、「たまご」に付着した「鶏」の「羽毛」や「フン」などの汚れを落とすとともに、万一、あった場合の「オン・エッグ」 (on egg)と呼ばれている、「卵殻表面」の「サルモネラ菌」などの雑菌を取り除いています。

洗卵はやっぱり必要?

スポンサーリンク



洗卵はやはりどうしても必要なのでしょうか?しかし洗卵をすればカラの表面にあるバリアーである「クチクラ層」を洗い流してしまうことになります。クチクラとはたまごの表面にある薄い膜で、これがたまごの内部に微生物(細菌)が侵入するのを防ぐ働きをしております。ですから、そう考えると「洗卵しないほうがいいのではないか」ということになってしまいます。
 
 
しかし、これは、なかなか難しい問題です。何を重視するかによって、意見が分かれるところです。たとえばヨーロッパ(イギリスなど)では法律によって「洗卵」はしないことになっています。その理由は、昔、オーストラリアから「たまご」を輸入していたとき、「洗卵」されていないもののほうが「鮮度の低下」が少なかったからなのです。
 
 
これに対して、見た目には「洗卵」されたもののほうがいいのは明らかです。「ケージ飼い」の「養鶏」 (「鶏」をカゴの中で飼う方法)だと、産み落とされた「たまご」は、すぐにカゴの底面の傾斜に沿って転がり、「鶏」から離れます。しかし、カゴの底面にも、若干の「鶏」の「フン」が付着していることがあるため、すべての「たまご」がキレイな状態で集められるわけではありません。
 
 
「GPセンター」で「洗卵」前の「原卵」 (「養鶏場」から運ばれたままの「たまご」 )を見ると、「フン」や「羽毛」が付着しているものが見られます。このままでは、見慣れている人はともかく、今まで「スーパー」などで「洗卵」された「たまご」しか見たことがない人は購入意欲が減少してしまうでしょう。
 
 
つまり、「洗卵」するかしないかは「鮮度低下を重視」するか、「見た目を重視」するか、によって分かれ、日本では「見た目を重視している」ということになります。しかし、日本の「たまご」は「日配品」として毎日出荷され、店頭に並べられていますから、もともとの鮮度がいいのです。「洗卵」することによる「鮮度の低下」は、心配する必要はありません。

検卵について

「洗卵」「乾燥」の工程の次に、「検卵」という工程があります。この工程では「たまご」に光を当てたり、軽くたたくなどして、「内部が不良な『たまご』」や「ヒビが入った『たまご』」を取り除きます。光を当てて検査することを「透光検卵(とうこうけいらん)」と言います。
 
 
「カラ付きの『たまご』」は意外と保存がきくのですが、「カラ」にヒビなどが入っていると、そこから「細菌」などが侵入してしまい、保存性が悪くなります。このため、以上のような厳しいチェックをした後に、「包装」して「出荷」されているのです。

スポンサーリンク